
エンディングノートの見本を探しているけれど、具体的に書く基本情報や記入する項目、そして最低限書くべきことは何だろう、と悩んでいませんか。また、残される子供が助かるエンディングノートの書き方や、実際に役立つ記入例を知りたいと考えている方もいらっしゃるでしょう。エンディングノートの完成率は決して高くないと言われますが、この記事では、その完成率を高めるためのポイントから、無料で利用できるPDF形式や、自由に編集しやすい無料ダウンロードが可能なExcel形式の無料テンプレート、さらにはダイソーなどの店舗で手軽に入手できるエンディングノートの情報に至るまで、幅広く解説していきます。ご自身にぴったりのエンディングノート作成の一助となれば幸いです。
この記事を読むことで、あなたは次のことについて理解を深めることができます。
記事のポイント
- エンディングノートに記載すべき基本的な情報や具体的な項目
- 子供や家族に本当に役立つエンディングノートを作成するためのコツ
- 無料テンプレートや市販ノートなど、多様なエンディングノートの入手方法
- エンディングノートをスムーズに、そして確実に作成するための実践的なヒント
エンディングノートの見本を探す前に知る基本
エンディングノートを作成しようと考えたとき、多くの方がまずどのような見本があるのか、そして何から手をつければ良いのかを知りたいと思うでしょう。このセクションでは、エンディングノートを作成する上での基礎知識として、記載すべき情報や項目、そして特に子供たちのために残しておきたい内容など、基本的なポイントを解説します。
エンディングノートに書く基本情報は何か
エンディングノートを作成する第一歩として、ご自身の基本的な情報を正確に記載することが求められます。これは、ノートが誰のものであるかを明確にし、万が一の際に必要な手続きをスムーズに進めるための基礎となるからです。
具体的には、氏名、生年月日、現住所、本籍地といった戸籍に関する情報や、血液型などを記載します。これらの情報は、相続手続きや各種名義変更の際に必要となることが多く、家族が迅速に対応できるよう助けることになります。また、電話番号やメールアドレスといった連絡先も忘れずに記入しておきましょう。
加えて、趣味や特技、好きな食べ物といった個人的な情報を記すことも、ご自身らしさを伝える上で有効です。これらの情報は、直接的な手続きには関係しないかもしれませんが、残された家族があなたを偲ぶ際の大切な手がかりとなったり、介護を受ける際にあなたの好みや個性を理解してもらう一助となったりする場合があります。
情報を記入する際は、正確性が何よりも大切です。特に公的な情報は、運転免許証や健康保険証、住民票などを見ながら、間違いのないように丁寧に書き写すことをお勧めします。これらの基本情報をしっかりとまとめておくことで、エンディングノート全体の信頼性が高まり、いざという時にその価値を最大限に発揮できるでしょう。
エンディングノートに記入する項目一覧
エンディングノートには、ご自身の基本情報以外にも、多岐にわたる項目を記入することが推奨されます。これらの項目を網羅的に記載することで、残された家族の負担を軽減し、あなたの意思を明確に伝えることができます。
主な記入項目としては、以下のようなものが挙げられます。
- 自分自身について: 前述の基本情報に加え、学歴、職歴、資格、自分史、人生のターニングポイント、性格や信念、人脈など。
- 個人情報について: 携帯電話、パソコン、インターネットサービスなどの契約情報(ID、パスワードを含む)、パスポート番号、運転免許証番号、マイナンバー、各種会員情報など。デジタル遺品に関する情報もここに含めます。
- ペットについて: 飼っているペットの名前、種類、年齢、性格、好きな食べ物、かかりつけ医の情報、予防接種の記録、もしもの場合の引き取り先の希望など。
- 医療・介護について: 持病、既往歴、アレルギー、常用薬、かかりつけ医、延命治療の希望の有無、臓器提供の意思、介護が必要になった場合の希望(場所、内容、費用負担など)。
- 葬儀・納骨について: 希望する葬儀の形式(家族葬、一般葬など)や規模、宗教・宗派、遺影に使ってほしい写真、納骨先の希望(寺院、霊園名、連絡先)、喪主を任せたい人など。
- 相続財産について: 預貯金(金融機関名、支店名、口座番号)、不動産、有価証券、生命保険(保険会社名、証券番号、受取人)、貴金属、骨董品、借入金やローンなどの負債。通帳や印鑑の保管場所も明記すると良いでしょう。
- 遺言について: 遺言書の有無、種類(自筆証書遺言、公正証書遺言など)、保管場所、作成を依頼した専門家がいればその連絡先。エンディングノート自体に法的効力はありませんが、遺言書の存在を知らせることは非常に大切です。
- 連絡先について: 親族、親しい友人、お世話になった人など、訃報を伝えてほしい人のリスト(氏名、住所、連絡先、関係性)。
- 家族へのメッセージについて: 普段は伝えられない感謝の気持ちや思い出、これからの人生への願いなどを自由に記述します。
これらの項目はあくまで一例であり、市販のエンディングノートやテンプレートによって項目が異なる場合があります。ご自身の状況や伝えたい内容に合わせて、必要な項目を選び、加筆修正していくと良いでしょう。大切なのは、残された人が困らないように、そしてあなたの想いが伝わるように、情報を整理して記録することです。
最低限書くべきことは何か知りたい
エンディングノートに多くの項目があることは理解していても、すべてを詳細に書き出すのは時間も労力もかかり、途中で挫折してしまうのではないかと心配される方もいらっしゃるでしょう。そのような場合、まずは最低限これだけは押さえておきたいという項目から手をつけることをお勧めします。
最低限書くべきこととして考えられるのは、主に以下の情報です。
- 自分自身の正確な情報: 氏名、生年月日、住所、連絡先。これはノートの持ち主を特定し、基本的な手続きの起点となります。
- 緊急連絡先: 万が一の際にすぐに連絡を取ってほしい人の氏名、連絡先、続柄。複数名記載しておくと安心です。
- 医療・介護に関する明確な意思: 延命治療の希望の有無、アレルギーや持病に関する情報、かかりつけ医の連絡先。これらは、あなたが意思表示できなくなった場合に非常に重要な情報となります。
- 財産に関する基本的な情報: 主な預貯金口座のある金融機関名(口座番号まで詳細でなくても、どの銀行に口座があるか程度でも)、加入している生命保険の会社名。詳細なリストは後からでも作成できますが、存在だけでも伝えておくことが大切です。借金がある場合は、その情報も隠さずに記載する必要があります。
- 遺言書の有無と保管場所: もし遺言書を作成しているのであれば、その存在とどこに保管しているかを必ず記しておきましょう。法的な効力を持つ遺言書が最優先されるため、この情報は極めて重要です.
これらの項目は、あなたの生死に関わる緊急時や、亡くなった直後の手続きにおいて、家族がまず必要とする情報です。もちろん、時間と気力に余裕が出てきたら、他の項目も徐々に書き足していくのが理想的ですが、まずは「これだけは伝えなければ」という情報から始めることで、エンディングノート作成の第一歩を踏み出しやすくなります。完璧を目指すよりも、少しずつでも書き進めることが肝心です。
子供が助かるエンディングノート書き方
エンディングノートは、残される家族全員にとって有益なものですが、特にご自身の子供たちにとっては、精神的な支えとなるだけでなく、現実的な手続きを進める上での羅針盤にもなり得ます。子供たちが困らないように、そしてあなたの想いがしっかりと伝わるように、いくつかのポイントを押さえて書くことが求められます。
まず、子供たちが直面するであろう手続きに必要な情報を具体的に記載することが大切です。例えば、以下のような情報が考えられます。
- 財産に関する詳細: 預貯金口座の詳細(金融機関名、支店名、口座番号、おおよその残高)、不動産の所在地や権利関係、有価証券の情報、加入している生命保険や医療保険の契約内容(保険会社、証券番号、受取人、連絡先)。これらの情報は相続手続きに不可欠です。
- 各種契約情報: 公共料金(電気、ガス、水道)、家賃、新聞、インターネットプロバイダー、携帯電話、クレジットカードなどの契約先、顧客番号、引き落とし口座、解約方法。これらの情報をまとめておくことで、子供たちの手続きの負担を大幅に減らせます。
- デジタル遺品に関する情報: パソコンやスマートフォンのログインパスワード、SNSアカウントの情報、オンラインバンキングやネット証券のID・パスワードなど。これらの情報がないと、重要なデータにアクセスできなかったり、不要なサービスが継続されたりする可能性があります。ただし、パスワードの管理には細心の注意が必要です。信頼できる方法で伝えるか、別途専門家と相談することも検討しましょう。
- 大切なものの保管場所: 通帳、印鑑、権利証、保険証券、年金手帳、パスポートなど、重要な書類や物品の保管場所を明確に記しておきます。鍵の保管場所も忘れずに。
- 個人的なつながり: 親しい友人や知人、お世話になった方の連絡先リスト。誰に連絡を取ればよいか迷うことがなくなります。
- 親の想いや願い: 財産分与に関する希望(法的な遺言書とは別に、なぜそう思うのかという背景など)、子供たちへの感謝の気持ち、これからの人生で大切にしてほしいことなどを、自分の言葉で綴ります。これは、子供たちにとって何よりも心の支えとなるでしょう。
書き方としては、子供たちが理解しやすいように、平易な言葉を選び、情報を整理して記述することを心がけてください。どこに何が書かれているか一目でわかるように、目次をつけたり、インデックスを活用したりするのも良い方法です。
デメリットや注意点としては、あまりにも詳細な個人情報やネガティブな感情を書き連ねると、かえって子供たちを混乱させたり、悲しませたりする可能性も考慮しなくてはなりません。伝えるべき情報と、そうでない情報を選別する冷静さも必要です。また、定期的に内容を見直し、最新の情報に更新していくことも、子供たちが本当に助かるエンディングノートにするためには欠かせません。
エンディングノートの具体的な記入例
エンディングノートに何を書けばよいか、項目は分かっても、実際にどのように記述すれば良いのかイメージが湧きにくいという方もいらっしゃるでしょう。ここでは、いくつかの項目について具体的な記入例を挙げながら、分かりやすく書くためのポイントを解説します。
自分自身の情報についての記入例
氏名や生年月日といった基本的な情報は、公的書類に基づいて正確に記載します。 名前: 相続 太郎 (そうぞく たろう) 生年月日: 西暦 19XX年 (昭和XX年) X月 X日 住所: 〒XXX-XXXX 東京都新宿区西新宿X-X-X メゾン相続101号室 本籍地: 東京都中央区日本橋X-X-X 血液型: A型 趣味: 週末の釣り、クラシック音楽鑑賞(特にモーツァルトが好きです)、近所の公園での散歩。
医療・介護についての記入例
希望は具体的に、そしてその理由も添えると、家族が判断する際の助けになります。 延命治療: 希望しません。 理由:意識がなく、回復の見込みがない状態で機械に繋がれて生き長らえるよりも、自然な形で最期を迎えたいと考えています。家族に過度な負担や苦しい判断をさせたくありません。 アレルギー: 有 ☑ (そば粉、甲殻類) 無 □ 持病: 高血圧(かかりつけ医:〇〇クリニック 〇〇先生 毎日降圧剤を服用しています) 臓器提供: 希望する ☑ 希望しない □ (意思表示カードは財布の中にあります)
財産(預貯金)についての記入例
金融機関名だけでなく、支店名や口座の種類、おおよその用途などを記しておくと、家族が把握しやすくなります。 金融機関名: 〇〇銀行 支店名: 新宿支店 預貯金の種類: 普通預金 口座番号: 1234567 口座名義: 相続 太郎 おおよその用途: 生活費の引き落とし、年金の受取口座 通帳・印鑑の保管場所: 自宅書斎の机の右側一番上の引き出し(通帳と銀行印を一緒に保管)
家族へのメッセージについての記入例
普段なかなか口に出して言えない感謝の気持ちや思い出を、自分の言葉で綴りましょう。 花子へ: いつも一番近くで支えてくれて本当にありがとう。あなたがいてくれたから、どんな困難も乗り越えられました。照れくさくて直接はあまり言えなかったけれど、心から愛しています。子供たちのことも立派に育ててくれて感謝しかありません。これからは自分の時間を大切に、好きなことをして過ごしてください。時々は私のことを思い出してくれると嬉しいです。
これらの記入例はあくまで一例です。大切なのは、ご自身の状況に合わせて、具体的かつ分かりやすい言葉で記述することです。市販のエンディングノートには、さらに詳細な記入スペースや質問形式で書き進められるよう工夫されているものも多くありますので、そういったものを参考にしながら、あなただけのエンディングノートを作成していくと良いでしょう。難しく考えすぎず、まずは書けるところから少しずつ埋めていくのが、完成への近道です。
実用的なエンディングノートの見本と入手方法
エンディングノートの基本的な書き方が分かったところで、次に気になるのは、実際にどのようなエンディングノートがあり、どうすれば手に入れられるのかという点でしょう。このセクションでは、エンディングノートを完成させるためのヒントや、無料テンプレート、さらにはダイソーなどの店舗で手軽に入手できるものまで、実用的な情報をご紹介します。
- エンディングノートの完成率はどの位?
- 便利な無料テンプレートの探し方
- 無料PDFで手軽にノート作成
- 無料ダウンロードExcel版ノートとは
- ダイソーのエンディングノート情報
- 最適なエンディングノート見本の選び方
エンディングノートの完成率はどの位?
エンディングノートの作成に関心を持つ人は増えていますが、実際に最後まで書き上げて完成させている人の割合は、残念ながらそれほど高くないのが現状のようです。正確な統計データは調査主体によって異なりますが、一般的には「興味はあるがまだ手をつけていない」「書き始めたものの途中で挫折してしまった」という方が少なくないと推測されます。
エンディングノートが完成に至らない主な理由としては、以下のような点が考えられます。
- 書くべき項目が多い: 網羅的なエンディングノートほど、記入すべき項目が多岐にわたり、時間と労力が必要です。どこから手をつけていいか分からなくなったり、途中で面倒になってしまったりすることがあります。
- 内容がデリケート: 自身の死や病気、財産、家族への想いなど、プライベートでデリケートな内容を扱うため、精神的な負担を感じたり、書く手が止まってしまったりすることがあります。
- 「まだ早い」という意識: 健康なうちは「自分にはまだ関係ない」「もっと歳をとってからでいい」と考え、後回しにしてしまうケースです。しかし、不測の事態はいつ起こるか分かりません。
- 完璧を目指しすぎる: すべての項目を完璧に、正確に書こうとしすぎると、プレッシャーを感じてしまい、なかなか筆が進まないことがあります。
- 保管場所や誰に託すかで悩む: 書いた後の管理方法や、誰にその存在を伝えておくべきかといった点で悩み、作成をためらってしまうこともあります。
これらの理由から、エンディングノートの完成率は高くない傾向にありますが、完成させるための工夫もいくつか存在します。
完成率を上げるためのヒント
- 最初から完璧を目指さない: まずは書ける項目から、少しずつ書き進めましょう。空白があっても構いません。
- 時間を区切って取り組む: 「今日はこの項目だけ書く」「週末に1時間だけ時間を取る」など、無理のない範囲で計画的に進めます。
- 簡単なものから選ぶ: 初めてエンディングノートを書く場合は、項目がシンプルで書きやすいものや、質問に答える形式のものを選ぶと、取り組みやすいでしょう。
- 目的を明確にする: 何のために書くのか(家族のため、自分のためなど)を意識することで、モチベーションを維持しやすくなります。
- 定期的に見直す機会を作る: 誕生月や年末年始など、年に一度は見直す日を決めておくと、情報の更新とともに書き足していく習慣がつきます。
エンディングノートを完成させることは、もちろん大切ですが、それ以上に「書こう」という気持ちを持ち、少しでも自分の考えや情報を形に残しておくことが、いざという時に大きな意味を持つと考えられます。
便利な無料テンプレートの探し方
エンディングノートを作成したいけれど、何から始めればよいかわからない、あるいは費用をかけずに試してみたいという方にとって、インターネット上で提供されている無料テンプレートは非常に便利な選択肢です。質の高いテンプレートも多く、手軽にエンディングノート作成をスタートできます。
便利な無料テンプレートを探す主な方法は以下の通りです。
検索エンジンで探す: GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、「エンディングノート テンプレート 無料」「終活ノート 書式 ダウンロード」といったキーワードで検索すると、多くのウェブサイトが見つかります。個人のブログ、終活関連サービスを提供する企業のサイト、士業(弁護士、行政書士など)の事務所のサイトなどで、様々な種類のテンプレートが配布されています。
自治体のウェブサイトを確認する: 一部の市区町村では、住民向けの福祉サービスの一環として、オリジナルのエンディングノートのテンプレート(主にPDF形式)を無料配布している場合があります。お住まいの自治体のウェブサイトで「エンディングノート」「終活支援」などのキーワードで検索してみると良いでしょう。自治体作成のものは、公的な手続きに関する情報が含まれていることもあり、実用的です。
終活関連の情報サイトやアプリを利用する: 終活を専門に扱う情報サイトや、終活サポートアプリの中には、エンディングノートのテンプレートをダウンロードできる機能を提供しているものがあります。これらのプラットフォームでは、テンプレートだけでなく、書き方のアドバイスや関連情報も得られることが多いです。
無料テンプレートを選ぶ際の注意点
無料テンプレートは手軽で魅力的ですが、選ぶ際にはいくつか注意しておきたい点があります。
- 項目の過不足: ご自身が書きたい項目が十分に網羅されているか、逆に不要な項目が多すぎないかを確認しましょう。テンプレートによっては、内容が偏っている場合もあります。
- 書式の使いやすさ: ダウンロードしたファイルの形式(PDF、Word、Excelなど)が、ご自身の環境で扱いやすいか、編集や印刷がしやすいデザインになっているかを確認します。
- 情報の信頼性: 提供元が信頼できる組織や個人であるかを確認することも、一つの目安となります。特に個人情報や財産に関する情報を記入するため、セキュリティ面も考慮すると良いでしょう。
- 目的との合致: 簡単な備忘録として使いたいのか、詳細な情報を残したいのかなど、ご自身の目的に合ったテンプレートを選ぶことが大切です。
まずはいくつかのテンプレートを比較検討し、自分に最も合いそうなものを選んで試してみるのがお勧めです。無料なので、気軽に始めて、もし合わなければ別のものを探すという柔軟な対応が可能です。
無料PDFで手軽にノート作成
エンディングノートを手軽に作成する方法の一つとして、無料のPDF形式のテンプレートを活用することが挙げられます。PDF(Portable Document Format)は、どのような環境でもレイアウトが崩れにくく、印刷に適しているため、エンディングノートの形式として広く利用されています。
無料PDFテンプレートのメリット
- 印刷して手書きしやすい: PDFは文書の見た目をそのまま保存する形式なので、ダウンロードして印刷すれば、すぐに手書きで記入を始められます。パソコン操作が苦手な方でも取り組みやすいでしょう。
- レイアウトが崩れない: WordやExcel形式のファイルと異なり、異なるパソコンやOSで開いても、文字化けしたりレイアウトがずれたりする心配がほとんどありません。作成者の意図した通りの形で利用できます。
- 入手が容易: 前述の通り、インターネット上には多くの無料PDFテンプレートが存在し、検索エンジンや自治体のウェブサイトから簡単に見つけることができます。
無料PDFテンプレートのデメリットや注意点
- 直接編集が難しい場合がある: 基本的にPDFは閲覧・印刷用の形式なので、内容をパソコンで直接編集するには専用のソフトが必要になることがあります。無料で編集できるツールもありますが、機能に制限がある場合も少なくありません。手書きを前提とするなら問題ありませんが、デジタルで管理したい場合は不便を感じるかもしれません。
- カスタマイズ性が低い: 既存の項目を削除したり、大幅に追加したりといったカスタマイズは、WordやExcel形式に比べて難しい傾向にあります。提供されている書式をそのまま利用することが基本となります。
- バージョン管理: 手書きで追記や修正を重ねると、どの情報が最新か分かりにくくなることがあります。修正液や二重線で見苦しくなる可能性も考慮に入れる必要があります。
無料PDFテンプレートの活用法
無料PDFテンプレートを利用する際は、まずいくつかの種類をダウンロードしてみて、項目の内容やデザイン、文字の大きさなどを見比べて、ご自身が書きやすそうなものを選ぶと良いでしょう。印刷する際には、少し厚めの紙を使用すると、書き心地が良く、長期保存にも適しています。
また、全てのページを一度に印刷せず、まずは数ページだけ印刷して試筆してみるのも一つの方法です。書き進める中で、必要に応じて別のテンプレートに切り替えたり、参考にして自分で項目を追加したりする柔軟性も持つと、より自分らしいエンディングノート作成につながります。
無料ダウンロードのExcel版ノートとは
エンディングノートを作成する際、パソコンでの編集や管理を希望する方にとって、無料ダウンロードが可能なExcel(エクセル)版のテンプレートは非常に有効な選択肢となります。Excelは表計算ソフトとして広く知られていますが、その機能を活用してエンディングノートの項目を整理し、情報を入力・更新していくことができます。
無料Excel版ノートのメリット
- 編集・カスタマイズが容易: Excelの最大の利点は、内容の編集やカスタマイズが自由に行えることです。不要な項目を削除したり、新たな項目を追加したり、フォントサイズや色を変更したりと、自分にとって使いやすい形に調整できます。
- デジタル管理が可能: 作成したエンディングノートをパソコンやクラウドストレージにファイルとして保存できるため、物理的な保管場所に困りません。また、パスワードを設定してセキュリティを高めることも可能です(ただし、パスワードを忘れないように注意が必要です)。
- 計算機能の活用: 財産リストなどで金額を入力する場合、Excelの計算機能を使って合計額を自動で算出したり、簡単な集計を行ったりすることができます。
- 情報の更新が容易: 住所変更や家族構成の変化、財産状況の変動などがあった場合でも、手書きに比べて修正や追記が簡単に行えます。常に最新の状態を保ちやすいと言えるでしょう。
無料Excel版ノートのデメリットや注意点
- パソコンスキルが必要: Excelの基本的な操作スキル(文字入力、セルの編集、保存など)が必要です。パソコン操作に不慣れな方にとっては、ハードルが高いかもしれません。
- ファイルの破損・消失リスク: パソコンの故障や誤操作によって、ファイルが破損したり消失したりするリスクがあります。定期的なバックアップ(USBメモリや外付けHDD、クラウドストレージなどへの保存)が不可欠です。
- 閲覧環境の制約: Excelファイルを開くためには、Excelソフトがインストールされたパソコンが必要です。スマートフォンやタブレットでも閲覧・編集できるアプリはありますが、パソコンに比べて操作性が劣る場合があります。
- 手書きの温かみがない: デジタルデータであるため、手書きの文字が持つ温かみや筆跡による本人確認といった要素はありません。メッセージなどは手書きで別途添えるなどの工夫も考えられます。
無料Excel版ノートの探し方と活用
無料のExcel版エンディングノートのテンプレートは、インターネットで「エンディングノート Excel 無料」「終活ノート Excel テンプレート」などのキーワードで検索すると見つかります。提供元によっては、関数が組み込まれていたり、入力例が記載されていたりするものもあります。
ダウンロードしたテンプレートは、まず全体構成を確認し、ご自身の状況に合わせて項目を調整していくと良いでしょう。入力する際には、誤字脱字に注意し、定期的に保存することを忘れないようにしてください。家族にエンディングノートの存在を伝える際には、ファイル名と保存場所、そして必要であればパスワードも併せて伝えておくことが大切です。
ダイソーのエンディングノート情報
エンディングノートをできるだけ手軽に、そして費用を抑えて始めたいと考える方にとって、100円ショップのダイソーなどで販売されているエンディングノートは魅力的な選択肢の一つです。近年、終活への関心の高まりとともに、ダイソーをはじめとする100円ショップでもエンディングノートが取り扱われるようになり、その手軽さから多くの方に利用されています。
ダイソーのエンディングノートの特徴
- 価格の手頃さ: 最大のメリットは、何と言ってもその価格です。数百円程度で購入できるため、エンディングノートを試してみたいという初心者の方でも気軽に手に取ることができます。
- 基本的な項目を網羅: 安価でありながら、エンディングノートとして必要とされる基本的な項目(自分の情報、家族の情報、医療・介護の希望、財産リスト、葬儀の希望、メッセージなど)は一通り押さえられていることが多いです。
- シンプルな構成: 複雑な装飾や余計な解説が少なく、シンプルで分かりやすい構成になっているものが一般的です。そのため、直感的に書き進めやすいという利点があります。
- 入手しやすさ: 全国に店舗があるダイソーであれば、比較的どこでも簡単に入手できる可能性が高いです。思い立った時にすぐに購入できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
ダイソーのエンディングノートのメリット
前述の特徴に加え、ダイソーのエンディングノートには以下のようなメリットが考えられます。
- お試し用に最適: 本格的なエンディングノートを購入する前に、「自分にエンディングノートが書けるだろうか」「どんなことを書くのだろうか」といったことを試すのに適しています。
- 複数冊購入しやすい: 書き損じを気にせず使える、あるいは下書き用として活用するといった使い方も、価格が手頃なため可能です。
- 持ち運びやすいサイズ感: コンパクトなサイズのものが多く、持ち運びや保管に場所を取らない傾向があります。
ダイソーのエンディングノートのデメリットや注意点
一方で、価格が安いからこそのデメリットや注意しておきたい点も存在します。
- ページ数や項目の詳細度: 本格的なエンディングノートに比べると、ページ数が少なかったり、各項目の記入スペースが限られていたり、詳細な質問項目が少なかったりする場合があります。多くの情報を書き込みたい方には物足りないかもしれません。
- 紙質や耐久性: 長期保存を考えた場合、紙質や製本の耐久性が専門の製品に劣る可能性があります。大切な情報を長期間残したい場合は、保管方法に工夫が必要です。
- デザインの選択肢: デザインやレイアウトのバリエーションは、専門の製品に比べて少ない傾向にあります。シンプルなものを好む方には問題ありませんが、こだわりのデザインを求める方には向かないかもしれません。
ダイソーのエンディングノートは、エンディングノート作成の入門編として、あるいは手軽な備忘録として活用するには非常にコストパフォーマンスの高い選択肢です。まずは一度手に取ってみて、ご自身の目的や書きたい内容量と照らし合わせてみることをお勧めします。もし項目が足りないと感じれば、他のノートと併用したり、自分で項目を書き足したりするなどの工夫も有効です。
ライフストーリーを使ってあなたの人生を記録してみませんか
「ライフストーリー」とは家族や家系の記憶をあなたが次世代へ受け継ぐことができるサービスです。
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概略:エンディングノート見本|書き方から無料入手まで徹底解説のまとめ
これまでエンディングノートの基本的な書き方や、様々な入手方法について解説してきました。エンディングノートには多様な種類があり、それぞれに特徴があります。ご自身にとって最適なエンディングノートの見本を選び、最後まで書き遂げるためには、いくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。ここでは、その選び方の要点をまとめます。
エンディングノート選びで後悔しないためのポイントは以下の通りです。
これらのポイントを踏まえ、様々なエンディングノートの見本を比較検討し、ご自身が「これなら書けそうだ」「これなら続けられそうだ」と感じる一冊を見つけることが、エンディングノート作成の成功につながります。焦らず、じっくりと最適なものを選んでください。